2012年6月22日金曜日

kotoba 2012夏号を読む

特集は、「新世代が撃つ。」
日本のジレンマに出ていたような新世代論客のインタビューが中心。

テーマが多岐に渡っているので、やや散漫な印象は否めないが、ここでも荻上チキ&大野更紗の話が面白かった。以下感想。

「困ってるひと」大野更紗のモノを書く動機はわかりやすい。難民問題の研究者を目指して活動しているうちに、自分が難治の自己免疫疾患に罹患し、ニッポンで「医療難民」になってしまった。「困ってるひと」のニーズを掬い上げ、声にしていく活動は、我々のような障害のある人を見ていく立場でも、本当はもっと活動していかなければいけない点だと思う。

さて、そんな彼女の「日本型福祉の課題」をまとめてみよう。

もともとの日本型福祉=「家族内福祉」+「企業内福祉」
現在の社会状況=核家族というユニットの維持に必要な費用を男性一人が稼げない
(家族の革命の進行)
→女性が家族内で担ってきた福祉サービスの外部化の必要

格差と貧困の拡大→内なる途上国たる日本

必要なものは、「個人ではなくシステムとしての、持続可能なセーフティーネット」

その議論を妨げるもの=乱立するムラ


この、「日本がムラ社会であり、多くの閉鎖的なムラから成り立っており、ムラ同士の共通言語がない」という問題は、かなり根深い。

ひいては、困っている当事者同士でさえ、他のムラへの関心がなく、公的福祉の小さなパイを奪い合う結果となる事がある。と言う指摘は鋭いと思った。
「言論の多様性を日本でどのように確保するか?」という問い。
日本におけるリベラルの存在意義とアイデンティティが問われている。

単一民族国家、鎖国の経験、恥の文化、ムラ社会、敗戦・・・

ディベート教育の必要性を感じさせる言葉ではないか・・・

このへんは、自分の今の問題意識に直接につながるところ。

医者のムラ意識は、ときに看護師やコメディカルとの協調性の欠如という形を取る。
ときに、患者への説明が自らのリスク回避に終始する事になる。
医学会で行われている議論は、医者以外には非常に見えにくい。
小児領域でいえば、心理、学校、作業所、保健所、行政など地域のリソースに関する無 知と非連関。

彼女の開いたイベント「うちゅうじんの集い」は、ネット動画で一部見たが、見事に学際色豊かである。

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