2012年4月25日水曜日

原子力ムラからの提言


今朝のMSNヘッドラインに、産経からの山名元氏の、センセーショナルな「正論」が載っている。

原発ゼロは危険な「社会実験」だ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120425/plc12042503160003-n1.htm

京大原子炉実験所教授 山名元の肩書きだけで、原子力ムラ内の住人であることは
明白なのだが、この人の、「大飯原発を再稼働させないと・・・」の論旨は、
お決まりの「電力供給の不安定⇒深刻な産業への打撃⇒経済の疲弊」である。
原子力の専門家が、なぜ「経済」を持ち出すのか、私にはわからない。そして
政治の指導力を嘆く。御用学者の主張はいつもいつも同じである。
 福島原発の事故による損益のコスト検証が済んでいない状態で、一つの既成事実が
加速度的に方向を決めていくリスクを「正論」というセンセーショナルなタイトルで
ごり押ししようとしている。

この人は、こんな発言もしているようだ。ヘッドラインニュースも、センセーショナルな見出しに踊らされることなく、きちんと吟味して方向性を打ち出すべきだと思う。
lhttp://www.todkm.com/2011/10/post-f5a9.html

2012年4月17日火曜日

皐月賞

久々に快心のヒットであった。

午前中の芝のレースで、各馬が外に出しても外差しの馬場であることはわかっていたため、
先行粘り込みの馬では厳しく、差しの届く最終週の荒れ馬場。この時点で、暫定本命だった
アダムスピークは脱落。ワールドエース、グランデッツァ、ゴールドシップにしぼられた。

今年の春は週末の度に雨が降り、寒かったこともあり、馬場は例年以上に重く芝は傷んでいる。ここで思い出されるのは、有馬記念のアドマイヤモナーク。年末の中山は、自ら勝ちにいった馬がゴール前で失速して差しが届く。

今年の皐月賞は、最終的に位置取りの差になったが、重い中山は、どっちにしても上がりのかかる展開な訳なので、やはり距離ロスが大きく影響するのだろう。
 しかし、間違えては行けないのは、内田の好騎乗が勝ちの原因ではなく、内田が馬の力を信じていたから内をつけたという因果関係であることだ。ラジタンでも共同通信杯でも、ゴールドシップは4角手前から押っつけて、最後まで長く良い脚を使っていることだ。
 いわゆる、追えば追うほど伸びるタイプ。完勝である。

 私は、2冠の可能性はかなり高いと思う。ワールドエースは強敵だが、逆転はかなり難しいのではないか?ディープブリランテは、この馬場で軽視してしまった。NHKマイルに出てくれば本命候補。


ふしきの

燗番師の多田さんのいるお店。
料理に合わせて一品ずつお酒をいれてくれます。

播州一献 純米吟醸
磯自慢 
喜久酔 

扶桑鶴(にごり)・高津川(純米)のブレンド燗
群馬泉 ぬる燗
会津娘 常温
だるま正米純米 ぴちぴち生原酒
奥出雲産改良雄町 生もと
るみ子の酒

みえにしき 純米
大治郎
亀齢辛口純米 八拾
霞みもよう 山廃にごり

記録しただけでこれだけいただいた。

帆立シンジョウのお椀に喜久酔をあわせたり、勝浦産初鰹、シメサバ、スイカの奈良漬けをのせた鮟肝、鴨・・・

いちいち贅沢でした。うまい料理が日本酒の味をさらに鮮明にしてくれる。
授業料を払ってでも行く価値あり、です。

私一押しは、この2つでした。

2012年4月13日金曜日

てんかん者による死傷事故について

鹿沼の事件から1年経って、また起きてしまったというのが正直な感想。
日頃てんかんの診療を細々と行っている医師から見た問題点を、当事者視点とは少し異なるところからまとめておこうと思う。

1.  てんかんに限らず、低血糖や不整脈など、「発作性に」「意識を失う恐れのある」疾患に対する免許交付の基準は、地震と同じで予測が難しいので、どうしても「曖昧な線引き」となること。しかし、道路交通法を遵守する場合に、「医師の判断」をどのように行っているか、という点が実は難しい。 
http://www.geocities.jp/i_nami_08/douro.html

2. 一般的に、脳血管障害や、腫瘍、形成異常などの基礎疾患を有するてんかんは、ある年齢から起こらなくなるという保障がないので、内服は中止しづらい。起こしやすい年齢のある「特発性」のタイプでは、脳波と臨床経過が典型的であれば、一部の方では内服減量中止も可能だし、安全のため内服を続けてもらって、免許をとることも可能としている。基礎疾患があっても、少なくとも5年以上の経過で発作がなく、脳波も悪化しなければ、必要に応じては免許申請のため診断書を書く。

3.  この、「必要に応じて」は、そのまま「地方では生活に必要である」となる。仕事でも本来営業の方が、配置換えになることも多い。高校生ぐらいの子には「将来仕事を選ぶ際に、病気がマイナスにならない仕事を選ぶ方が賢いよ」と忠告する。
要は、少子化対策の問題と同じで「現金給付ではなく現物給付を」の問題なのである。てんかんは自立支援医療の対象だが、医療費の公費負担だけであるので、医療券を持つことにより受けるかもしれない社会的差別を恐れて、申請しない人は多い。もちろん、最近では薬事行政の進歩により、良く効く新薬が日本でも使えるようになってきており、それらの薬は高価なので恩恵にあずかっている患者さんも多くいることだと思う。しかし、てんかんのために運転免許を取ることが出来ない、もしくは返上を余儀なくされた人に運転代行サービスを与える、などの簡単な現物給付が何故出来ないのか? 

4. てんかん特有の抱える大きな問題は、「頭の病気」であり、頭の病気=怖いという先入観、さらには知的障害を合併する確率が一般より高く、歴史的に精神疾患に区別されていたということがあるのだと私は思う。その「一人歩きする病名のイメージ」が実際の軽症の患者さんに与える社会的影響は計り知れないのである。そして、これは自戒を込めてなのだが、例えば、薬を飲み忘れやすい「注意力の問題」を抱えがちな患者さんに対して、説教するのではなく、家族を中心とした周囲がどう問題意識を持ち、病気のことを深く共有していくかが問われているのだと思う。医者の方は、「薬で治まる発作」を軽く考えてしまうところがあって、その人の社会的な闇の部分にまでメスを入れられていないと思う。
私は、未成年であっても、必ず本人の理解力を確認して、理解力に応じて病気のこと、内服の必要性を説明するようにしている。でも、本人から見れば、自分は意識を失っていて記憶がないのだから、「まあ大丈夫だ」と思ってしまうのだ。それを、周りが「言っても聞かない」で終わらせてしまってはいけない。

今回のことで、てんかん患者がさらに差別を受けるような方向に向かうのではなく、彼らが社会で生きていくために受ける制限の代わりにどのようなサービスが福祉的に与えられるべきなのか、を提言し議論していく必要があるとつくづく思う。

2012年4月11日水曜日

東京ドーム

知り合いの開業医からエキサイトシートを譲ってもらって、今季初の野球観戦。
3塁側だが、見渡す限りのオレンジ軍団。しかも、チャンスを潰しまくって完敗。

まあ、4回ぐらいから勝てる気はしなかった。相変わらずタイムリー欠乏だ・・・

でも、高木采配、いくつかの疑問を書き留めておこう。

1.  1点ビハインドの6回のノーアウト1塁。谷繁に打たせてゲッツー。ここは、やはりスリーバントまで考えて、代打山崎だったのではないか?

2.   7回の守り。ノーアウト2塁で相手のバントミスなどで二者を打ち取り、バッター坂本。
 ここはチャンスに強い打ち気の坂本に対し、ボールから入るべきだったと思う。僕は、坂本という選手は、勝負強いというより、わかりやすいのだと思っている。チャンスでは気持ちが乗る。5対1の9回にエラーするシーンが象徴的な通り、勝ちゲーム、負けゲームと見るや、とたんに気が緩む。つまり、相手の気持ちを逆手に取れば、間違いなくポップフライに打ち取れる選手だと思う。彼は、もっと相手との駆け引きが出来るようになれば、3割30本ぐらい打てる選手だと思うが、現状ではカモだと思うんだけどなあ。

あと、昨日今日は4番ブランコでよいのだが、4番を併用するのはやめた方が良いと思う。
ヤクルト戦で、山崎の後に4番で入った堂上直にチャンスで2回回ってきて凡退。終盤で上位がチャンスメークしたときに、怖さがないのは痛い。
 やっぱり、ブランコ4番、山崎代打(交流戦でDH)で良いのではないかねえ・・・

ちょっと無策で競り負けているのが気になる。これが落合との違いと思いたくはないが、後々響いてくるかもしれないな。

2012年4月10日火曜日

クローズアップ現代 ライフログ

ライフログによって自分の行動を「効率化する」という発想が、どうにもよくわからない。自分の1日の行動をログとして残すことによって、歯ブラシの交換頻度を事前に知らせてくれることが、「雑事についてあれこれ頭を巡らさなくて良くて効率的である」という考え方自体、すごく硬直化した発想じゃないのかなあ?

 もちろん、「そろそろトナー交換です」的なお知らせだけが出て、実際の行動にはある程度自由度があるという状況だから、意思決定にストレスがないのかもしれないが、人間、同時処理には限界があるわけで、いろんなログ情報が入ってきて逆にうざったくなるだろう。
 
 この辺は、自分の身の委ねようの学習の仕方なんだろうか?

 自閉症の一部に記憶の消去障害がある。彼らのこだわり行動は、特に恐怖情動を伴う記憶の消去障害(恐怖条件付けが続いてしまう)を回避した、むしろ適応行動であるということ。快行動をただ繰り返す動物的側面と、恐怖回避という生得的な可塑性の障害。どちらをクローズアップするかによって、同じ病気も見方が変わってくる。ライフログにより自分を縛る生き方は、ある側面では「忘れることを許さない」生き方と言えないか?

 酒を飲む。嫌なことは忘れよう、と。多くのことを忘れることができて初めて、大切な記憶が生き生きとよみがえる。自分の人生史をライフログ化した男性が、昔の記憶を「懐かしいと思う感覚がなくなってきた」という。
 糸井重里が言うような、人が行動を変える原動力は「誰かに必要とされていること」だったりもして、過去の自分からの視線から得られる行動の変化や自己肯定感の積みかさねから、どのような自分が生まれるのか、は今ひとつ想像が難しい。

 一方で、アナログに日記を付けるライフログもはやっていると言う。アナログなモノが持つ質感は、画面を通した記録から得ることが出来ないだろう。子供にIPad をやらせすぎる弊害があるとすれば、そういった質感教育(実際は教育でも何でもないのだが・・・)を忘れないことだと思う。

2012年4月6日金曜日

新年度

何も変わらない学生生活。
変わったことは、履修届が電子化されて、ますますわかりにくくなったことぐらいか?

しかし、桜の開花が遅れたおかげで、季節感は感じるなあ。リクルーターや新入生は、群れるとうざいけど、一人一人は非常に初々しくて好感が持てる。一人でも多く、飲み会以外の方法で個性を発揮してもらいたいものだ。

江戸川公園の桜は、まだ五分咲き。それでも部長は満開の酒宴の主演。
ゑひの姿はいとをかし。げにあらず。

江戸川橋から公園を抜けると椿山荘。通りを挟んでリーガロイヤル早稲田。こんなに近いんか?早大通りや山吹町は、とても寂れている。残念だ。

閑話休題。

山内はナイスピッチだったね。山井のセットアップは疑問だが、中田と山内が年間通して
計算できれば、2位以上は固い印象。広島は、ミコライオ次第で怖いなあ。松山と広瀬は
良い選手だなあ。
 楽天は今年も最下位だな。ダメ出しからポジ出しへ。実は落合は、ほとんどダメ出ししなかったよなあ、と思い出した。落合がダメ出ししてたのは、メディアと球団社長だけなんだな、多分。


not TV

スマホ専用TV not TV (このネーミングもある意味、すごいセンスだが・・・)が
すごいらしい。逆ステマとはこのことか・・・

 ↓
http://togetter.com/li/283044


2012年4月5日木曜日

TBSラジオDig  尊厳死法制化について

水曜 荻上チキ×外山恵理。

尊厳死法制化を考える議員連盟の増子輝彦と、ALSサポートセンターの吉田有美子の対談。議員さんの「管をつけた状態で生きなくてもよい権利」を、あくまで本人意思と前置きした上だが、「尊厳死」に安易に結びつける点に大いなる違和感を感じるのであるが、「声も出せずに本当は生きたいのにそれを主張できない当事者」を涙ながらに語る吉田さんも、冷静な議論になっていない。荻上さんが、感情的な吉田さんの主張を冷静に議員に伝えるも、まあハナからゴールが正反対な言い分など妥協点ゼロ。
しまいには、当事者自ら外山アナに「あなたがもし当事者になったらどうしたいですか?」などと聞く始末。「当事者も状況が異なるのですから、今答える必要はないと思います」と軽くいなされる。

死は観念であり、死ぬ前からはその観念は自分に属しているものではない。一方、生の権利は、すべて個人に帰する。尊厳死議論の最もナイーブかつ難しい点は、死を選ぶ権利が、個人に属するのか否かに尽きる。


その点で私は、もともとその帰属から矛盾を孕んでいる「生死」の問題を、事前に取り決めておくという考え方に疑問を感じずにはおれない。

また、一方の問題として、医療現場に多く見られる「死ぬ前の悲惨な数日」というものも厳然としてあろう。「悲惨な死」は誰のものか?私は、先に述べたように、死は観念であり、死は「残された家族」にとって意味を持つのだと考えるならば、「悲惨な死」を避けるために、治療を手控える程度の選択肢を、医師と残された家族の総意として持つことは許されるのではないか、と考える。
 
 法制化が許されるとすれば、そこまでだ。
この倫理的問題に、経済を持ち出してはならない。