政治家と評論家の対談集。
こういう時期に特定の政治家の思想ばかりを読むのはどうかなあ、と思いつつも、宇野常寛の熱い前書きに触発されて購入。
国民主権の意味と、自助・共助・公助の原則。とっくに賞味期限の切れたOSさえ変えられない日本の体質。宇野の切れ味鋭い問題意識に対し、迎合するだけでなく是と否をきちんと語る石破氏。
石破の発言で、
「一つ言えるのは、人は自分に余裕がないと決して人に対して優しくなれない、ということです。環境が整わないと、利他性というのは生まれない」というところは、まさにその通りと思った。
「共助」の精神を原則とするためには、特に支える側に余裕がないと。
金銭的、人的、システム的余裕。社会保障と雇用、保育園などの現物給付は、そのためにも最優先されるべき政治的課題だ。
政治家の発言は二枚舌を前提にして、またメディアのフィルタを通してメディアの意図を読み取りながら吟味して行く必要はあるが、現時点でここまで自らの意見を語りきれる石破氏の今後の動向には注目して行きたい。
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