2012年9月23日日曜日

京都にて


充実の京都2日間からの帰りの新幹線の中で書いている。今年の音博は2年ぶり、3回目の参戦となったのだが、 年々参加者が増えてきていて、今年は細野晴臣によると12000人とのこと。曰く、「こっちが3人で、そっちが12000人なんて、勝てるわけないよね。」

今年初めての試みとなった、ひとりジャンボリーにはアジアンカンフージェネレーションの後藤正文、andimoriの小山田壮平、ストレイテナーの
ホリエアツシなどくるりと同世代のアーティストが揃い、例年よりフェス色が強かった。ヒトリジャンボリーの中でも、ボボやファンファン、岸田が他のアーティストとセッションをこなしていて、よりくるり色が前面に出た格好だ。

それでも、やっぱりくるりのセッションは1曲目の「everyday feels the same 」から、いきなりファンとの一体感が生まれ、chili pepper japonesで一気に疾走する。惑星づくりでは、省念のチェロが圧巻。その後も、crab, reactor, futuresoma, のぞみ1号と新曲ラッシュで一気にハイライトへ。
のぞみはやっぱり名曲だと再確認。

そのテンションのまま、烏丸四条あたりで夜の食事どころを探していたのだが、どこも満員でなかなか入れず。たまたま見つけた路地の店が、非常によかった。おばんざいの盛り合わせは、ひじき、ポテサラ、おからなど、薄味の味付けでちょこっとづつ。くどすぎず、薄すぎないごま豆腐は絶品。
その後、鱧の炭焼きをわさびだけでいただく。丹後牛の炭火焼、金沢の遊歩をいただき、締めはさんまの蒲焼き入りのカレー。
途中、Ents (ストレイテナー)のTシャツを着た、星野源に似た男子おひとりさまとカウンターでちょこっと話をしいい感じで帰宅、

本日は、錦市場、清水寺、建仁寺など。

岸田と後藤は、今回の音博で不仲説を一蹴するセッションを行ったが、年も見た目も似ていて、音楽の方向性もやっぱり似ている。斜に構えた感じも似ている。しかし、昨日居酒屋でご一緒した星野源風男子曰く、「くるりファンとアジカンファンは被らない気がします」。彼は、中学校の時に音楽を聴き始めたのがくるりの「東京」だったそうで、君はなんとセンスが良いのだと思ったのだが、そんな彼のお気に入りは「魂のゆくえ」の「ベベブ」と「背骨」だそうで、やっぱりアジカンとくるりはずいぶん方向性が違い、ファンも違うんじゃないか、と改めて思ったりした。

今日、京都を歩いていて思ったんだが、岸田のあの繊細な感性は、京都の土壌が生んだ、もしくは京都の両親のDNAが熟成されて生まれたんじゃないか、と。京都 vs 横浜。

反原発の歌も、ストレートに表現する後藤に対して、岸田はあくまで感情を抑えて、シニカルにシニカルにボブディラン調。

京都には唐辛子の店と、ちりめん山椒の店が多いのにびっくり。「chili pepper japones」も京都だからこそ生まれた曲だ。
京風って「京風ラーメン」に代表される、薄口、薄味の代名詞として伝えられる事が多いが、そんな京都に、「梅干し」「ちりめん山椒」「漬け物」「唐辛子」の香辛料文化が繁栄したのは、「デフォルトが薄味」だからこそじゃないのか、と思わされる。

はんなり、をかし、もののあはれ。日本文化の原点は、やっぱりここではないか、と。
「ヒトリジャンボリー、しっぽり代表の岸田です。」
グレーテルのかまど、でやっていた、薄味のフルーツ。いちじく、あけび。

川床でいただいた、「京料理点心」1800円。
鴨、卵豆腐、お刺身は鯛、冬瓜の風呂吹き、かぼちゃ、サンマの蒲焼き、生麩田楽、酢レンコン、万願寺唐辛子。

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