2012年3月2日金曜日

ブログ開始:東浩紀「一般意思2.0」

なんと今さら、ブログ開始。
ブクログ・twitter・FBに加えて、更新できるんか?

手始めに、東浩紀の「一般意思2.0」の感想から。

六次の隔たり、small world network はソーシャルメディアの分野ではキーワードになっていると思いますが、実は、脳の機能的ネットワークの分野でも熱いんです。

安静時に同期する脳活動を、グラフ理論を用いて解析する手法。池谷裕二先生たちのグループの、シナプスのクラスター入力仮説。僕には、これらの神経細胞の振る舞いそのものが、バラバラに動いているものが何かをきっかけに同期して活動することから可塑性が生じるという考え方そのままが、ソーシャルの根本なんじゃないかと思うのである。それは、シナプスの電気活動であれば「共鳴」し、社会性を持つ人間であれば「共感」すること。島宇宙である「リトルピープル」同志をつなぐ横の連携というか、突発的な島宇宙を渡る飛躍、こそが 新しい「島宇宙」を作るんじゃないか、と思う。

東浩紀は未来の夢を語る。ルソーの一般意思の後に、フロイトの無意識を持ち出したのは脳科学にとっても、とても魅力的な説だ。経済や政治の世界でも脳科学的手法が取り入れられる昨今、分野を超えた横の共通言語、もっと言えば人間と動物をつなぐ共通言語を持とうとする意思(これは無意識に形成されるものでないと私は思う)。無意識の私的なつぶやきが政治や思想に影響するという東の考え方は、自分が他者との関わりから避けられない人間である限り、その事実自体を出来る限り自覚的に期待して待つという心構えを示しているように思えてならない。

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