2012年3月15日木曜日

脳における感覚統合

産総研の山本先生のセミナー(3/13)
    異種感覚統合のメカニズムについて。
 倒立して別の画像に見える物体を自分がひっくり返ってみる場合と、横向きにして自分の姿勢を横向きにした場合で、視覚が重力の影響を受けるのか?(視覚と前庭覚の統合)

 時間順序の判断に空間が関与するのか?(when とwhereの統合)

 なるほど、面白いアイデアである。知覚研究は、原始的な機能であるからいろいろな
動物で研究されている分野だが、統合機能という人間に特徴的な(というか、動物ではニューロン活動という形でしか調べられない)機能をこのように研究するのか、と大変興味深かった。ここでも線条体がhubになっているという。(これはサルの研究であるが)

 後半は、音と光のラグアダプテーションとベイズ較正のお話。
難しかったが、ともかく、よくあることを無視したり(アンチベイズ)、検出しやすくしたり(ベイズ)することで、よく言えば鈍感さを確保していると言うことか?

 知覚過敏は、自閉症をはじめとしてさまざまな神経症での共通症状。
 情報過多な世の中、情報を受け流す能力を人間がどう獲得していくか?
 そんなことを考えさせてくれる非常にためになるセミナーでした。


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